この記事を書いた人
溝口耕太
kohta
公開日:2015.11.11 / 最終更新日:2020/01/28
はじめまして!
IT+ デザイナーの溝口です。これからデザイン関連の話などを書いていく予定ですのでどうぞよろしくお願いいたします。初めてのブログを書く前にちょっと私の自己紹介を。
溝口 耕太 (Kohta Mizoguchi)
2008年美術大学を卒業後、デザイン事務所に就職。2014年より、弊社にてECサイトやWEBサイトのデザインをメインに行っております。また、前職では紙媒体のデザインをメインで行っていたため、ECサイト・WEBサイトの他にもそれに付随する紙媒体のデザインや、ロゴ・名刺などのデザインなども幅広く行っています。(サイトオープンよりも実際のパッケージや名刺が刷り上がった時の方が実はテンションが上がったりします。。。)
そんな前職で紙媒体しかやってこなかった私が、現在ECやWEBサイトのデザインを行うようになったのは3年前に弊社代表(以下:野口)とメキシコの日本人宿で出会ったのがきっかけでした。
え、メキシコの日本人宿?
と不思議に思う方もいらっしゃるかもしれませんが、実は私も野口も夫婦で約1年間の世界一周経験者。細かい話は今回は割愛させていただきますが、そこでたった1日宿がかぶったことが今の仕事につながっています。人生何があるか分からないものですね。
コンサルタントの野口とデザイナーの私。弊社では「売り方(コンサル)」と「見せ方(デザイン)」という言い方をしていますが、そんな畑の違う二人が一緒に仕事をしているので「へー、そうなんだ」と気づかされることも多々あります。
出会った頃に野口に聞かれたのが「デザインとアートって何が違うの?」という話です。これは案外同じだと思っている人が多いですが、実は「デザイン」と「アート」は全く違います。(私も大学に入るまではあまり分かっていませんでしたが、、、)
というわけで、ブログ第1弾は「デザインとアートの違い」についてお話させていただきたいと思います。
一言で言うと、目的と、それを達成するための表現の対象が違います。
デザインの場合はある設定された目的を人または特定の人に伝えることが目的です。対象は「モノ・コト・ヒト」。その対象を誰にどう伝えれば、その目的は達成されるのか?どう見せれば一番伝わるのか?本質を捉え、噛み砕き、一番コアになる部分を分かりやすくきちんと伝える。それがデザインです。目的は定めたターゲットに対して商品を購入してもらうことだったり、Facebookのいいねを押してもらうことだったりするかもしれません。面白い・かっこいい・きれい・かわいいなどはそのための見せ方の手段です。「デザイン」は伝わらなければ意味がありません。
一方、アートの場合は自分を表現することが目的です。対象は「自分」。自分が面白いと思うもの。自分がかっこいいと思うもの。自分がキレイだと思うもの。自分がかわいいと思うもの。を表現するものがアートです。もしかしたらそれは沢山の人の共感を得られる事もあるかもしれないし、最悪誰にも共感してもらえないかもしれない。ただ、誰にも伝わらなかったとしても、アートは自分を表現したもの。定めたターゲットに対して伝えることが目的ではありません。
次は「デザイン」と「アート」をECサイトの場合で考えてみたいと思います。
仮に「田舎のおばあちゃんが作るこだわり手作りジャムを売るECサイト」があったとします。これをモノトーンのシックな雰囲気で英語を多用した写真集のようなかっこいいサイトにしてしまうと、完全に勘違いしたアートなサイトになってしまいます。なぜならそれではそのジャムの背景が全く伝わってこないからです。目的が自分がかっこいいと思うものを表現することになってしまっています。デザインの場合は違います。
まずECサイトに限らずとも、ある目的に対して大事な事は
を考える事です。
それを考えればそのようなサイトにはならないはずです。ただ単に自分が好きなかっこいいサイトを作ればいいわけではないのです。上記のことをしっかりと考えた上でその魅力をあるべき形できちんと伝える。見せ方を考える。それが「デザイン」です。大事なのは表現に入るその前。むしろ、そういった考え方をすることこそデザインとも言えます。最近ではデザイン思考という言葉がよく使われていますが、そういったことを差しているのだと思います。
最後に
いかがでしたでしょうか。
私の個人的な見解も入っていますが、これが「デザイン」と「アート」の違いだと思います。これを読んでいただき、「デザイナーってなんかかっこいいの作る人でしょ?」という考えを持っていた方が少しでも変わっていただければ幸いです。
それではまた!
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溝口耕太
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