こんにちは。IT+ 野口です。

先に結論です。
新しいM1 Macに買い換えるべきか、「時期尚早です、もう少し待ちましょう」。

個人的には、写真の加工やビデオ編集、プラグラムのビルドをするわけでもないので、最新の高スペックなマシンは必要ないのですが、高頻度でパソコンを買い替えています。
Mac → Windows → Mac → Chromebook → MacのようにOSを変えることもあるので、環境やデータの移行をゼロから行う必要があり大変ですが、もともとハードウェアメーカーに勤めていたこともあり、業界的なトレンドを追うためにも続けています。

これまで利用していたのはMacbook Pro 13インチ、メモリは最大にしてあり、スペック的には数年間使えるレベルのマシンでした。買い替えたことによるメリットもありました、が、デメリットもありました。

今は買いどきではない

外観に全く変化はないのですが、チップセットの変更という内部的には大変革が行われています。起こるであろう問題があることを承知の上で購入しましたので、個人的にはほとんど不満はないのですが、予測できていなかった問題があり、ちょっと不便な状態、かつケーブルの追加購入が必要になりました。

202011_MacbookPro_M1-02

発売から約1ヶ月、発売と同時に購入して利用していますが、未だに解決していない問題があります。詳細は後半でご紹介しますが、私にとって大きくは以下2点です。

  • Google Drive File Streamが対応していない(使えない)
  • USB-C接続による外付けディスプレイが繋がらなくなった

何が新しいのか?

チップセット、以上です(笑)
それって具体的に、というのは「M1 Mac 変更点」などで検索してください。別の記事に譲ります。
見た目は変わってませんし、当然MacOSはMacOSなので、外観、利用する上でのOSの操作性には何の変化もありません。

M1 Macbook 買い換えるメリットとデメリット

<M1 Macbook メリット>

  • バッテリーが超長持ち
  • 静音性
  • 速い

メリットの中でもダントツで享受できるメリットは、バッテリーの持ちが素晴らしく良い、ということです。車の燃費と同じで、パソコンのカタログ上のバッテリー持続時間も「使い方による」ところが大きいですが、M1 Macbookはそんなことはありません。明らかに長時間持ちます。
75インチの外付けディスプレイに接続したまま、ビデオ会議を5時間位やってもバッテリー残量が50%以上あったりします。逆に言うと、外付けディスプレイに映像を映すとか、ビデオを会議を行わなずネットサーフィンや資料作成、Slackでチャットしているだけなら余裕で1日持ちます。

それに関連して、静音性も抜群です。Macbook Airはファンレスですが、MacbookProにはファンが付いています。大画面の外付けディスプレイに接続し、ビデオ会議を行っているとファンが回ることもありますが、それまでのインテルCPUを搭載したMacbookProと比べたらファンが回るまでの時間が違います。

また、速さについても普通に使っているだけでも「あ、速いかも」って思えるくらいで、CPUやグラフィック性能を必要とするアプリや作業を行っていたら明らかに速いです。例えば書き出しの時間とか。

その他、iOSアプリが使える、というのもありますが、開発者でもない限り現時点ではそこまでメリットは感じないと思います。

<M1 Macbook デメリット>

  • (現時点では)動かないアプリ、不安定なアプリがある
  • 外付けディスプレイの数に制限がある
  • メモリ容量やeGPU

アプリについては、新しいMacに対応していないものがあるため、動かない、不安定なものがあります。
新しいMac用にGoogle Drive File Streamのアプリが無い、不安定とかではなく、まだ出てない無いのでとても困ってます。(アプリの話は後述)
外付けのディスプレイが1台まで接続できないことやeGPU(外付けGPU)は使えない、メモリが最大16GBまでしか搭載できないなどは、写真や動画、プログラムをしている方にとっての影響は大きいと思います。

また、私は外付けディスプレイとしてDell U2719DCという27インチモニタを使っているのですが、M1 MacbookProにして最初のころは普通に使えていたのですが、途中から使えなくなってしまいました。M1チップセットとの関係なのかなぁと思っていたのですが、最初は普通に使えていたことから実はOSのアップデートにより使えなくなったのではないか、と思っています。確信はないのですが。

U2719DCはモニタとしての機能以外に、USBハブとして、またモニタからパソコンへの給電が可能です。
U2719DCとMacbookをUSB-Cケーブルで接続することで、Macbookからモニタへの映像の出力 + Macbookへの給電 + USBハブという3つの役割を1本のケーブルのみでできるので、とても便利に使っていました。USBハブには、キーボードとマウス、ビデオ会議用のマイクを接続しています。

USB-Cケーブルを買い替えてみたりしたのですが、改善せず結果的に今はHDMIケーブルで接続しており、給電は給電でおこなっているため、ケーブルが増えてしまったことが不満です。次のOSアップデートが直ることを祈っています。

アプリの動作

ちょっとマニアックなので興味のある方のみ、お読みいただければと思います。
アプリは、動かしたいチップセット(この場ではCPUと理解いただいても構いません)によって、作り変える必要があります。
Macの場合、これまではインテル製のCPUを使っていましたが、今回からAppleが独自に作ったM1チップ(CPU)を搭載したことにより、アプリを作り変える必要があります。
ただし、アプリを開発している会社からすると「はい、分かりました。では明日M1チップに対応したアプリも出しますね。」といえるような簡単な話でもありません。
当然Appleもそんなことは分かっていますので、各アプリ開発会社がM1用をのアプリをリリースするまでの解決策も用意しています。割愛しますが「Rosetta 2」で検索してください。
その仕組を利用してアプリを動作させると、速度の観点でデメリットがありますが、M1チップが高速なこともあり体感差は無いとも言われています。もちろんアプリごと、使い方によって異なるでしょう。
発売から1ヶ月、AdobeやMicrosoft、直近ではZoomなどの主要なアプリはM1チップ対応のアプリを出しています。ただ、Google Drive File StreamというGoooleの法人向けに利用されているGoogleドライブの同期アプリが未だに対応していません。個人的に一番影響を受けているのはこれで、とても不便です。
海外のGoogleの掲示板を見ると、早く対応してくれー、ここまで時間かかるのはヒドいー、という投稿が相次いでいますが、Google側はAppleのせいだ、みたいなことを言ってるらしいです。
Excelのようなアプリと違い、ファイルの同期となると通常のアプリよりは一段深い処理・権限が必要になってくるからだと推測されますが、早くしてほしいです。

アプリの対応状況については is apple silicon ready というサイトが随時更新してくれています。

is apple silicon ready

まとめ

バッテリー持続時間と処理速度はとてつもなく魅力だけど、Google Drive File Streamアプリが現時点で動かないとか、外付けディスプレイが1台だけとか、完全対応しているアプリが限られる、などがあるのでそれらを理解した上でなら買いですね。Google Drive File Stream以外は動かないわけではないので、それほど困らないです。ただ、余程バッテリー持続時間が長いマシンが欲しい、ということでなければ、通常使う分にはもう少し待ってもいいと思います。

本日も、最後までお読みいただきありがとうございました。