こんにちは。IT+ 野口です。

先に結論として、13インチMacbook Proは買いです。

前回の「MacBook Air (2020)、は買いです。今回は正解だった。CPUとグラフィックス性能向上がポイント。」を読んでいただいた方にとっては、「舌の根も乾かないうちに・・・」となるかもしれません。私の勉強不足ですみませんした。。。使い始めた頃はMacBook Air (2020)の最高スペックであれば正直問題ないと思っていたのです。。。

たとえ、画像や動画処理を行わないとしても、ブラウザをたくさん立ち上げてメールや調べ物、Slackでチャットしたり資料を作ったりする、またはビデオ会議をする機会が増える場合など、CPUスペックもさることながら「排熱処理」がとても重要になっている、というのが最終的にMacbook Proを購入するに至った経緯です。
去年の夏にMacbook Air 2018、今年の3月にMacbook Air 2020を購入するまでは恥ずかしながら昨今の「パソコン」のことをしっかりと理解していなかったなぁと感じている今日このごろです(笑)

上から見た大きさの比較
Macbook AirとMacbook Proの筐体の大きさの比較です。比較するまでもないですが一緒ですので、重ねてみても意味がありません(笑)

14インチは発売されなかった

以前から発売の噂のあった14インチMacbook Pro。16インチMacbook Proが出てから俄然信憑性が高まった待望の画面サイズアップだったのですが、さらっと13インチが発売されましたね(笑)
スペース的な観点で15インチ筐体に16インチの画面を搭載するよりもハードルが高いのかもしれませんが、外でも家でもほぼ全てをノートパソコン1台で作業する私としては14インチは待望の機種だったのですが。。。

Macbook Pro 2020を購入した理由

とはいえ、もちろん13インチのまま発売されたMacbook Pro 2020 買いましたよ。
理由をあげると以下のようになりますが、一言で言えば高スペックのマシンが必要だからです。

  • スペックが高いほうが作業効率が上がる
  • Macbook Air 2020では排熱処理を含めたスペックが不足していた
  • ビデオ会議が増えた=排熱処理を含めたスペックが今まで以上に重要

以前の記事でも書きましたが、昔に比べてコンテンツが重たくなっているためCPUやGPU(グラフィックス)性能が求められます。画像や動画編集、ゲームなどをやらない私はとりあえずメモリさえたくさん積んでおけば良かったのですが、そうではなくなりました。

また最近はビデオ会議が増え、画面共有を行いながら会話することも多く、今まで以上にCPUやGPU(グラフィックス)性能+排熱処理が重要になってきました。Macbook系でビデオ会議しているとCPUファンがガンガン回りますよね?特にプロジェクターや外付けのディスプレイを使いながら2画面でやっている、その外付けディスプレイが大画面の場合などは更にです。

ノートパソコンとデスクトップパソコンの違い

ただ、話しは少しそれますが、これは基本的にはノートパソコンだからというのも大きいです。
持ち運ぶことを前提に、限られたスペースの中にパーツを積み込んでいきますので、デスクトップパソコンと比べると、各パーツのスペックが抑えられています。
仮にカタログ上は同じ表記の場合でも、デスクトップはデスクトップ用、ノートパソコンはノートパソコン用のパーツだったりするため、実際の処理能力には差があったりします。一番わかり易いのはCPUですね。「Intel Core i5」という表記は同じでも、デスクトップ用とノートパソコン用では別物=処理能力が異なります。

また、高スペックなパーツ、例えばCPUやGPU(グラフィックス)であればあるほど値段はもちろんですが「発熱」も高くなります。ファン、CPUファンと呼ばれる熱を外に逃がすパーツが入っていますが、スペースの限られたノートパソコンでは排熱処理にも限界があります。その辺りも踏まえ、そもそもの筐体のサイズの大きいデスクトップパソコンの方が有利です。CPUやメモリなどのスペックに目が行きがちであまり知られていませんが、パソコンは意外と熱処理というのが大切で同等性能のパーツを積んでいても、継続して作業を行う使う場合には熱処理の問題で処理能力に差が出ます。

ということで、話はそれましたが持ち運ばなくていいのならMacbookよりもiMacを買ったほうがスペック的には間違えなく良いです。画面サイズの違いがありますが、同等価格なら基本的にはiMacの方がスペックは高いです。(繰り返しになりますが、カタログ上のパッと見のスペックは同じでも、デスクトップ用とノートパソコン用で異なる性能だからです。)

Macbook Air 2020の最高スペックで不足していたこと

Macbook Air 2018を半年くらい使っていたのですが、スペック不足を感じていました。(私がMacbook Air 2018を購入した翌日に突然、スペックアップ、若干の値下げが行われたMacbook Air 2019が発売されると不運?にも見舞われましたww)。そこで、2020年3月、第10世代Core(Ice Lake)を搭載したMacbook Air 2020が発売されると同時にCPUもメモリも最大にした構成で購入したのですが、たしかにスペック不足を感じることはなくなりましたが、CPUファンが鬼のように回る、唸ることが多くなりました。自分がホストで行う2画面でのビデオ会議のときには凄まじい音がなっていました。
初期の頃のMacbook Airに始まり、MacbookやMacbook Proを使ってきましたが、私の使い方でMacbookから大音量のCPUファンの回る音が聞こえる経験をしてこなかったので、違和感がありました。
ただ、これも後述しますが、CPUのマルチコア化により、それだけ発熱量が多くなっているということが、この2年近くWindowsを含む様々な機種を試してみて分かったことです。

さて、やはりMacbook Pro 13インチの選択肢しかないかなぁ。。。
もともと14インチが出たら購入する予定でしたが、3月に購入したMacbook Airが思いもよらぬ自体に悩まされたことで、新しいMacbook Proを心待ちにしていました。14か13インチかは別としても、排熱処理という観点ではMacbook Proの方が優れているからです。

結果的に待望の14インチは発売されませんでしたが、CPUファンの件があったので13インチも発売日に即購入しました!

Macbook AirとMacbook Proの比較

今回のMacbook Pro 13インチ 2020について、重要な補足です。

上位モデルと下位モデルがあります。

  • 排熱処理(エアーフロー)の設計に違いがある
  • CPUやGPU(グラフィックス)の世代が異なる

また、Macbook Air も含めた補足としては以下です。

13インチのMacbookは3機種あると考えて購入を検討したほうが良い。

Macbook AirとMacbook Pro(下位モデル)とMacbook Pro(上位モデル)の3機種の中からどれを選ぼうか?というのが、正しい考え方だと思います。

  • AirとPro上位モデルのCPUは第10世代だが、Pro下位モデルは第8世代
  • AirとPro上位モデルに搭載されているGPU(グラフィックス)Intel Iris Plus Graphicsは機械学習処理に特化した命令セットなどが追加されている
  • 排熱設計は3機種とも異なり、当然Pro上位モデルが最も優れている
  • Proの方がタッチパッドが広い(下位モデル・上位モデルともに)
  • カタログ上のバッテリー駆動時間はAirの方が1時間長い(11時間と10時間)
  • 重さは1.29kgと1.4kgで、当然Airの方が軽い
  • Thunderbolt 3(USB-C)ポートがAirとPro下位モデルは2つ(左側のみ)、Pro上位モデルは4つ(左右2つずつ)
  • Airのみ、筐体の色としてゴールドが選べる、Proはシルバーとスペースグレイのみ

※ディスプレイが広色域(P3)だったり、外部出力の解像度の違いやTouchBarのあるなしとなど他にもあるのですが、画像や動画処理しないので私は正直あまり関係ないので割愛

ここからは実際の処理能力と価格ついて。
パソコンの性能といえばCPU。AirとPro下位モデルを比べるとCPUはAirの方が新しい世代のものってことは、Airの方が処理能力が高いのか?
細かいベンチマークについては他の方の記事に譲りますが、実際に利用した際のパフォーマンスという意味ではやはり以下の順番だと思います。

Macbook Air < Macbook Pro(下位モデル) < Macbook Pro(上位モデル)

ここは排熱設計とも密接に絡む部分なので単にCPUやGPU性能だけでは語れないところに、ハードウェア設計・製造の醍醐味があるんでしょうね。

では実際にどの機種を買うべきか、について。
価格で比較になるのが、Airの上位モデルとPro下位モデルです。
Airの下位モデルはダントツ安いので、本当に簡単な作業しかしない方は迷わずこちらを選んで良いと思います。104,800円(税別)
ビジネスシーンでビデオ会議や資料作成をガンガンやるのであれば、Airの上位モデルになりますが、そうなるとPro下位モデルとほぼ同価格になります。
先程も書いたとおり、やはり実際の性能としてはAirよりもProの方が高いので、ここのポイントは重さと見た目です。
110gの差とフォルムとしてのAirの魅力をどうとるかは個人差があるので一概に言えませんし、私も予算的な都合でこの2つを選べと言われたら正直迷います。ここで迷うなら、同価格であればAirかなぁと。同価格にすると、Airの方がSSDの容量が大きいものを購入できるからです。あとはやはりフォルムと手に持った感じが絶妙なので。

あとは仕事上高スペックが必要ならPro上位モデル一択です。
ここは予算が合うのなら迷う必要ないので多くは語りませんが、USB-Cポートが両側にあるというのは大きなポイントかもしれませんね。職場や自宅に限らず客先やカフェなどで充電やプロジェクターに出力する際に左側のみだと不便なときがあります。

最後に、昨今とても大事な排熱処理について3機種を比較します。
CPUファンは全て1つですが、Macbook AirはヒートシンクとCPUファンが繋がっていないため排熱処理能力が低いです。排熱処理用の給気口は背面にあり外からは分からないような設計です。
MacBook Pro上位モデルは、より多くの排熱が出るように設計されていて、底面の両側にも給気口が開いています。そのためやはり高負荷時の動作音は穏やです。
MacBook Pro下位モデルは、中間的位置付けです。上位モデルと違い、底面の給気口はないですが、ヒートシンクとの繋がりや筐体自体がAirとは違いますのでAirよりは優位です。

まとめ

ここ2年近くで、WindowsノートパソコンとMacbookを6機種試してみました。

過去記事その1
Macのタッチパッドは秀逸!Windowsノートパソコンを2台試して、結局MacBookに帰ってきた。

過去記事その2
MacBook Air (2020)、は買いです。今回は正解だった。CPUとグラフィックス性能向上がポイント。

それぞれの機種を購入した動機やそこから乗り換えた理由は過去の記事をご覧いただきたいと思いますが、結論としてやっぱりMacbookのタッチパッドが秀逸だということと、何よりも長年コンピューター業界に携わってきた身として一番の変化は、CPU・GPU性能と発熱・排熱処理がとても重要になったということです。

昔は画像処理やゲームを行わないのであれば、メモリさえ多めに積んでおけば良かったのですが、最近は単にWebブラウザを使うだけでもCPUやGPU性能がそこそこ必要になるということが明らかになりました。普通にネットサーフィンするだけでも閲覧するページ自体に画像や動画が増えたことや仕事上でのWeb会議も増えたことが要因です。また、CPU・GPU性能と合わせて排熱処理も重要です。どれだけ高スペックなCPUを積んでいても、排熱処理がしっかりと行われないと最大の性能を引き出せないようになります。

最後に、Macbook Air 2020の「最高スペック」から買い替えているが、果たしてMacbook Air 2020の「最高スペック」でも本当に性能不足、ってことはありえるのか?と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、一台で全てを済ませようとする私にはスペック、排熱処理などを含めた総合的な使い勝手として、Macbook Proが必要だったということです。
画像や動画処理、ゲームは行わなくとも、仕事柄ブラウザを複数立ち上げ、チャットアプリを使いつつ、分析資料を作り、ビデオ会議をすることになると、という前提ですので、決して最新のMacbook Airの性能が悪いということでありませんし、フォルムとしてはやはりMacbook Airのほうが好きです。

薄みの比較
厚みの比較です。やはりMacbook Airはこのフォルムが素晴らしいですね。

タッチパッドの大きさの比較
タッチパッドの大きさの比較です。Macbook Airのタッチパッドを小さいと感じたことは無いですが、大きいほうが使いやすいのは間違えないですね。

今回も、最後までお読みいただきありがとうございました。