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noguchi
noguchi
公開日:2020.04.18 /
こんにちは。IT+ 野口です。
現在、中小企業における「BtoB(法人)営業部門とIT活用」というシリーズを書いているのですが、私のもう一つの提供分野であるEC(ネットショップ)、特にShopifyというネットショップ構築サービス(ASPカート)について、急遽投稿させていただきます。
理由は、コロナの影響によりネットショッピングの需要が増えてきていることと、合わせて日本市場に力を入れているShopifyの問い合わせが増えているためです。
実は、弊社は2年以上前からShopifyを利用してホロホロトーキョーというネットショップを自社で運営しております。
10年近くネットショップ様のお手伝いをさせていただいるコンサルティング・デザイン会社として、また自らネットショップを運営するブランドとして、これから始めるならなぜShopifyが良いのか、をお伝えできればと思います。
本題に入る前に、結論から。
良い点
悪い点
目次
本社はカナダの首都オタワにあり世界175か国で100万を超えるショップに利用されている、世界No.1のクラウド型ネットショップ構築サービスです。(あ、アメリカじゃなくて、カナダなんだ。と最初私は思いました。)
ネットショップ機能だけでなく、実店舗用のPOS機能まで提供していて、海外ではレジやキャッシャーなどの機器まで含めて提供している。まさに商いのワンプラットフォーム。
2004年創業の会社ですが、もともとは、創業者自身が自分のために作ったことがきっかけとのことです。
2011年にカナダに滞在していた身としては、もしその当時この企業を知っていれば就職していた、わけないか(笑)
冒頭でも記載しましたが、2年以上前からShopifyを使って自社ショップを運営しています。Shopify Japanが日本にオフィスを構えてから2年ですので、ほぼ同時期です。
国内でも既に100以上のネットショップ構築サービスが存在している中、まだ日本上陸間もない、管理画面も日本語対応は謳っておらず実績も少なかったShopifyを採用した理由は、価格と機能と可能性です。
$29(約3,300円)のベーシックプランでも、必要十分な機能が提供されています。
また、当時、ネットショップを立ち上げる際に一番面倒かつ時間がかかるのは、クレジットカード決済の導入でしたが、Stripeを手軽に導入できたことや、その後すぐにShopifyペイメントという自社の決済サービスを提供したことで更に利便性が高まりました。Amazonペイメントへの対応、その後、Apple PayやGoogle Payへの対応なども続々と対応していきました。
それまでは、VISAやJCB、AMEXなど各決済ネットワーク毎に審査があり、全ての審査が通り使えるようになるまでに1ヶ月程度かかるのが普通で、各種書類の提出も必要、更に入金サイクルが長く最長では60日程度掛かるのが普通でした。先に仕入れや製造が必要な小売業としてキャッシュフローの観点でとても辛いのですが、いわゆるそれが当時の一般的なルールでした。
当初は管理画面に英語が多く、機能拡張のためのアプリに至ってはほぼ英語のみで、お客様に見える部分や納品書などを使うためには、HTMLを書き換えて日本語にする必要があるような状態でした。
ただ、言語の部分を除くと、基本機能+アプリでの機能拡張という考え方や無料・有料のテーマのデザイン性、世界中での豊富な導入実績により困ったことがあっても英語で調べることができればほとんど回答が得られることなど、とても可能性を感じました。
それまで、自社用、顧客用にたくさんのネットショップ構築サービスを利用してきた私としては、「なんと画期的なプラットフォームなんだ!価格も含めまさにこれこそ中小企業が活用するべきITツールだ!!」と感動しました。
それから2年、日本市場にとても力をいれていることが感じられます。
使いたい機能(アプリ)で実績のあるものはほぼ英語のままですが、管理画面の日本語化やブログでの情報提供、セミナーなど充実してきた感がありますし、実際に導入もとても増えています。
冒頭で書きましたが、2年後の今、改めて良い点と悪い点はこんな感じです。
良い点
悪い点
ここではそれぞれを掘り下げません。またの機会にします。
Shopifyはいわゆるクラウド型ネットショップ構築サービス、昔の言い方をすればASPカートです。サーバーを用意する必要は無いし、ゼロから自社用にシステムを開発、構築する必要もありません。また、使いたい機能によってプランがいくつかあり、更にクラウド上で自社用にカスタマイズできるプランも用意されています。
とはいえ、普通に使う分には$29のベーシックプランで問題ありませんし、不足する機能があれば月数ドルでアプリ(機能)の追加をすることで対応できることがほとんどです。
その上で、どのカートと比較するのか?となりますが、ここでは敢えて個別の比較はしません。それだけで一つ以上の記事になりますので。
ただ、一つ言えることは、これまで日本でよく使われていたネットショップ構築サービス(ASPカート)とは少しコンセプトが違うと思いますし、これから本格的にネットショップを初めたい、今使っているサービスから乗り換えたい、という場合、特別な理由がない限りShopifyをおすすめします。
これまで、MakeShop、futureshop、カラーミーショップ、侍カート、たまごリピート、Store、ecbeing、EC-CUBE、CS-Cartなどいくつものネットショップ構築サービスに携わってきましたが、余程の理由がない限り比較に時間を使わずにShopifyから始めて見ることをおすすめします。あくまでも、中小企業が始めるなら、という前提です。
理由は、国内の有名なネットショップ構築サービスの中には、何年も前から問題点を指摘されてきている仕様があるとしても、それが現在の事情、例えばGoogleの検索アルゴリズムからの評価が低くなる(SEOに弱い)ような大きな問題にも関わらず、未だにそれを改善していないようなカートがあります。
業界の人間からすれば、改善できない理由は理解できるますし、今既にサービスが動いている状態では難しいのだと思います。でも、自分が今から導入するなら使いたくないですよね。
また、Shopifyは世界No.1のネットショップ構築サービスです。ネットショップ構築サービスだけに限った話ではないのですが、日本国内だけでサービスを提供しているプラットフォームとは開発力(資金)が圧倒的に違います。
将来的に数億〜数十億円を売り上げるようになってきたとしてもShopifyならカスタマイズ可能な上位プランがありますし、そこまで売上が伸びてくると自社として必要な機能や要件が明確になってきますので、カスタマイズ前提の高機能なネットショップ構築サービスの検討が可能になります。
そうなって初めて、比較に「意味」が出てきます。比較できるようになります。
それまでは、スタートに時間を掛けず、Shopify一択で始めて見ることをおすすめします。
1点だけ補足として、コロナの影響により飲食店さんがネット通販を開始するようなケースが増えていますが、その場合にはShopifyよりもBASEやStoresのような無料で始められるカートがおすすめです。
単に無料でスタートできるだけでなく、簡単に始められるからです。
元々飲食店を利用してくれているお客様を中心に、SNSや口コミで集客することが前提であれば、無料で素早く立ち上げることが重要だと思います。
Shopifyに将来性を感じるところ、IT業界に身を置くものとして極稀にしか出会えない「ITツールってこうあるべきだ」と感じさせてくれるところに、最先端の仕組みを安く、簡単に導入できることです。
ここで紹介するAR(拡張現実)について、今となっては技術的には難しいことはなく、Shopifyが提供しているくらいのことは誰でも、どのショップでも手軽に導入できるようになっていて良い技術・機能です。
でも、日本ではこの機能を自社のネットショップに導入するには中小企業にはハードルがとても高いのが現実です。
実用性はどこまであるのか?全てのショップが使いたい機能なのか?と言われればそんなことはく、家具、インテリアのような特定業界にしか必要ない機能ではありますが、まぁ私が言いたい論点はそこではないというか。。IKEAなどは当然取り入れています。
実際に、弊社で運営するホロホロトーキョーでも導入しています。
Shopify ARの詳細や導入方法はShopifyの記事をご覧いただければと思いますが、必要なものは以下です。
1. Shopifyにて無料アプリをインストール
2. 3Dモデルデータを作る=3次元で物体 (外観) を仮想的に表現したもの
3. ヘルプページを参考に管理画面にてテーマを編集
1は誰でもできます。
2はCADデータのようなもので誰かに制作して貰う必要があります。
3は標準のテーマを使っているならヘルプページを見ながら実装すればOKです。
弊社はどのように実装したかというと、2も3もShopifyエキスパートと呼ばれる世界中の会社・エンジニアに依頼できる仕組みを使いました。理由は、日本ではまだ実績のある会社が少なかったと思いますし、とても安くできるからです(笑)
日本で依頼すると数十万〜100万単位をサクッと掛かるものが、1/10以下でできてしまうようなイメージです。もちろん、丸投げできないので、事前準備はこちらでやることと、英語でのコミュニケーションが必要となりますが相手がShopifyを知っていて、こちらのやりたいことが明確なのでGoogle翻訳で十分コミュニケーションが取れます。(余談ですが、翻訳サービスはGoogle翻訳よりもDeepLがおすすめです。)
実際にどんなことができるのかは、ホロホロトーキョーの【AR確認用】ホロホロシュリンプ カラムボトルにて確認ください。
または、以下のYoutubeでも確認いただけます。
私はBtoB法人営業組織のコンサルティングも行っていることから、BtoBでのShopifyの活用もとても可能性を感じています。
今まではBtoB用の卸売販売用のシステムはとても高額でした。
クラウド時代になり安くなってきていますが、それでもShopifyほどの気軽さではないと思います。
Shopifyでの実装についていくつか方法がありますが、中小企業が手軽にスタートするのであればベーシックプランにアプリを追加するだけで十分に始められると思います。
この辺りは別の機会に書きたいと思いますが、お急ぎの方はお問い合わせいただければと思います。
ということで、まるでShopifyの回し者のような記事になっていますが、Shopifyの関係者ではありません。
それほど、ネットショップ運営者として、Shopifyに可能性を感じているということです。
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。
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