こんにちは!IT+(アイティプラス)からECコンサルを受けたネットショップ店長のミキです。

これまで差別化について①~⑨までお話してきましたが、この⑩で最終回となります。
ここまで長々とお付き合い下さりありがとうございます。
①~⑨までをご覧になる場合は、こちらのサイトマップが便利です。
サイトマップ
内容が続いている訳ではありませんが、①から順に読み進めていただくと読みやすいのではないかな?と思います。

さて、差別化の最後は「ハーゲンダッツ」の例を元にお話したいと思います。

ハーゲンダッツが日本に初上陸を果たした1984年には、既に高級アイスクリーム市場は国内メーカーによる独占状態でした。
しかしなんと現在ではその市場でハーゲンダッツが85%超の圧倒的シェアを誇っています。
これはマーケティングの観点から見ても「一人勝ち」状態です。
国内の市場では「一番はじめに発売したブランドがトップシェアを握る」というセオリーがある中で、後発であるハーゲンダッツがここまで急成長を遂げた理由は、
「潜在的なニーズ」の発見と、徹底した差別化戦略
によるものだと言われています。

当時アイスクリームと言えば「子供の食べるもの」というイメージが根強くありました。
ですがハーゲンダッツは大人の男女にもニーズがあることをマーケティングによって導きだし、徹底したイメージ戦略を打ち出します。
CMでは洗練された欧米の男女を起用し、お洒落にアイスクリームを食べるシーンを演出。
「Shall we ハーゲンダッツ?」というフレーズが印象的なCMは日本で大ヒットし、ターゲットとする大人の男女に鮮烈な記憶としてとどめさせることに成功しました。
(このCMを初めてみた当時、これまでに見たことのないようなセンセーショナルでカッコいいCMだと衝撃を受け、と同時にハーゲンダッツに対して憧れの念を抱いたのを今でも覚えています)
当然イメージ戦略だけでなく、商品展開の上でも購入層にあわせて企画。
一人で食べきれる小さなサイズで、価格もコーヒー1杯分程度に設定しました。
これにより「少し贅沢に味わう至福のデザート」という地位を確立させたのです。

このように、これまでに他社がターゲットとしていなかった「大人の男女」をターゲットとし、徹底的なイメージ戦略を図ることで現在の地位を確立したハーゲンダッツですが、実はイメージ戦略以外にも徹底したことがいくつかあります。
それは、

商品は200~300円のプレミアムアイスクリーム

この1点に集中したことです。
同業他社はアイスクリーム、チョコレート、ヨーグルトなど様々なジャンルを販売する中で、ハーゲンダッツはアイスクリームだけしか作りませんでした。
そしてまた、

ターゲットは大人の男女

これもまた徹底しました。
大人をターゲットとするイメージ戦略をとれば、子供やお年寄りといった年代が買わなくなるリスクが当然発生します。
しかし、それでも「大人のアイス」というイメージを前面に掲げました。
そうすることで、あの強烈なインパクトのあるCMや高級感のあるパッケージなどが誕生したのです。
これがもし「大人がメインターゲットだけど、子供やお年寄りにも買ってもらいたい」とハーゲンダッツが考えたなら、どうなるでしょうか?
「Shall we ハーゲンダッツ?」というフレーズが印象的なあのCMではなく、もっと万人受けする=強烈な印象を与えないCMになっていたことでしょう。
これは以前3Cを作ってみる① ターゲットを絞り込む。でもお話したように、ターゲットは絞り込む程に戦略が立てやすくなるという理屈に適っていると思います。

このように、色々な商品や機能、サービスを付加するのではなく逆に排除して1点に集中し、そこだけを徹底的に究めてたった一つでもNo.1を作ることができたならば、おそらくその1点はあなたのお店にとって大きな差別化ポイントになっているのではないでしょうか?(その1点にニーズがあることが大前提ではありますが)
という訳で、本日のポイントは、

・1点に集中する
・どんな小さなことでもNo.1を作る

この2点です。
競合が多すぎて差別化ポイントが見つからない、何で差別化すればいいかわからない、という場合には、新たに何かを生み出したり付加するのではなく、既にあるものの中から一つを選んでその部分を究めるというやり方も、れっきとした差別化になるというお話でした。

最後になりますが、 「差別化」「差別化戦略」と一口に言っても、色々な考え方や切り口があります。
業界によって効果的な方法も様々でしょうし、こうして10個も記事を書いている私でさえ、その全てを理解はできていないと思います。
ですが、大切なのは差別化のHow toを沢山仕入れることではなく、先ずは

「一体なんのために差別化をするのか?」

という差別化の本質の部分をしっかりと理解することが重要ではないでしょうか?

その答えは、実は既に①~⑨の記事の中で書かせていただいてますので、ご興味がおありの方は是非探してみて下さいね。(割と最初の方です)

それでは!

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