こんにちは、IT+(アイティプラス)からECコンサルを受けたネットショップ店長のミキです。

差別化の①~⑤までで、手軽軸・商品軸・密着軸という3つの軸をご紹介してきました。
当たり前の話ですが、どの軸を選んだとしてもその軸で競合と差別化をして勝てなくては全く意味がありませんよね。
どの軸なら自分がNo.1になれそうかを考えながら、1つの軸を選んでいく訳です。

自社の強みを参考にしながら1つの軸を選んでいくとお話しましたが、実はこの3つのうち手軽軸商品軸は、「強者の戦略」と言われています。
この場合の強者とは、市場におけるNo.1の企業を差します。
例えば自動車業界ではトヨタ、小売り市場ではイオンのように、資本力のある大手企業がその市場のNo.1であることは少なくありません。
手軽軸商品軸が何故強者の戦略と言われているかと言うと、2つの軸の特性上、資本力があることで優位になりやすいからです。

例えばあなたのお店は取り扱う品数の多さと13時までの注文で翌日にお届けするという「手軽軸」差別化をしているとします。
そこへもし資本力のある企業が同じ市場に参入してきたとしたら、どうなるでしょうか?
その企業はおそらく資本力を活かしてあなたのお店の倍の商品数を取りそろえ、更に人員を増やして17時までの注文で翌日配送できるようなシステムを作り上げるでしょう。
すると、もはやあなたのお店の「商品数の多さ」と「13時までの注文で翌日配送」は強みではなく、競合と差別して劣っていることになりますね。
「商品軸」についても同じで、あなたのお店が他社のどこにも負けない程の高品質な商品を開発し、一躍人気商品になったとします。
ですが資本力のある企業ならいとも簡単に同じ商品を作りだし、更にはあなたのお店よりも販売チャネルを増やしたり大量生産することも可能なのです。

この、「人気商品の真似をする」ということは、実はとてもよくあることです。
例えばコンビニエンスストアで挽きたてのコーヒーを最初に提供し始めたのは確かセブンイレブンだったと思いますが、いまやファミリーマートやローソンなど、他のコンビニエンスストアでも同じような商品・サービスが提供されていますよね?
このように、売れると思えばすぐに真似をするのはマーケティングの世界では至極当たり前のことなのです。
既に売れている商品よりも、品質がよくて値段が安い新商品が発売されたとしたら、あなたはどちらを買いますか?
当たり前ですが、高品質で安い方を購入しますよね。
(もちろん真似される側も全てを真似されないような独自性を打ち出して対抗する訳ですが・・・)

このように、資本力を活かしやすいのが「手軽軸」と「商品軸」なのです。
特に手軽軸は価格競争に陥りやすく、資本がないと太刀打ちできなくなりますので、個人の場合は特にお勧めできません。
ですので個人でビジネスをされる方や中小企業の場合は「密着軸」を選んだ方が、競合に勝てる確率は高いと一般的に言われています。
何故なら、密着軸のキーワードは「量」でも「質」でもなく、「人」だからです。
きめ細やかなサービスや個別対応は資本がなくてもできますよね。
そしてその人とはつまり、あなた自身です。
あなたという人間はこの世に一人しかいません。
どんなに資本力のある企業でも、あなたという人間の真似をすることはできないからです。
あなたという人間を全面に打ち出すことで、(たとえ相手が大企業であろうとも)他社との差別化を図ることも不可能ではないのです。
もっとわかりやすく言うと、個人で知名度も資本もない場合、手軽軸や商品軸ではどうにもならない場合(お金がないとできない、施設がないとできない、等)が出てきてしまいますが、密着軸であれば一人でもどうにかなります。

これは何も個性的であったり目立てばよい、という訳ではありません。
「あなたという人間が販売している商品」のように、商品に付加価値をつけることで、そこに価値を生み出していくのです。

次回はこの付加価値について、もう少し詳しくお話したいと思います。

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